インプラントとは

歯を失ってしまった箇所にチタン製の人工の歯根（ネジ）を埋め込むことです。 骨にしっかり定着させることで、まるで自分の歯のように使うことができます。そのため「第二の永久歯」とも言われています。 
インプラントはスウェーデンの学者であるペル・イングヴァール・ブローネマルク教授により作られ、当時はウサギの骨にチタン製器具を埋め込んだ実験が行われていました。
研究終了後に埋め込んだ器具をとろうとしたところ、しっかりと骨と結合していたため取り出す事ができませんでした。
これに気付いたブローネマルク教授は、この現象について研究を進めました。

その研究の結果、生活を営む骨とチタンの結合状態をOsseointegration（オッセオインテグレーション）と名付け、チタンは身体に対して有害な作用を及ぼしにくい特性があることも判明しました。 
その後、幾度の研究を経て1965年にスクリュー型のチタン製インプラント体を用いて、人への臨床応用が開始されました。

このオッセオインテグレーションの概念に基づいたインプラント治療は、成功率を飛躍的に向上させ、1980年頃にはその評価が世界的に広まりました。

以降、失った歯を補う方法の一つとして、世界中の歯科治療で取り入れられています。

歯を失った方への最新の治療法

インプラント治療とは、歯がなくなってしまった部分に人工の歯根を埋める事で新たな歯を作るものです。 
従来の治療法では歯が無くなると、ブリッジか入れ歯を装着する方法が一般的でした。
しかし、固定式のブリッジは隣の健康な歯まで削る必要があり、取り外し式の入れ歯は留め金の金属部があるためどうしても違和感があり、いずれも一長一短でした。

1回法、2回法とは？

インプラントには、1回法と2回法があり、それぞれ歯肉を切開する外科手術を1回行うか、2回行うかという違いがあります。

1回法

1. 歯肉を切開後、顎の骨に穴を開けます。 

2. そこにインプラントを埋入して、先の部分は歯肉から出しておきます。 

3. アバットメント（被せ物とインプラントの接続部分）を装着します。 

4. 数カ月間治癒期間を設け、きちんと結合されていたらアバットメントに人工歯を被せます。

1回法は、外科手術が1回のみという部分が大きな魅力となります。 
しかし、2回法と比較した場合、感染症を引き起こすリスクが少し高くなります。

2回法

1. 歯肉を切開後、顎の骨に穴を開けます。 

2. そこにインプラントを埋入し、歯肉を閉じ縫います。 

3. 数カ月間治癒期間を設けます。 

4. 2回目の外科手術で、歯肉を切開後先の部分を露出させます。 

5. 人工歯を被せます。

2回法は、1度目の手術で歯肉を閉じることによって、1回法よりも強く結合されることが大きな魅力となります。 
また、2回法と比較した場合、感染症を起こすリスクが少し高くなります。

骨造成手術（骨が薄くインプラントが困難な方のために）

1. ソケットリフト

上顎洞までの距離が短く、インプラント埋入が困難な場合に行う治療法です。 
歯周病や歯の喪失などが原因で顎の骨が必要以上にやせている場合、インプラント埋入が困難な為、この手法が必要になる場合があります。上顎洞粘膜（シュナイダー膜）を拳上して作られたスペースに移植された骨や人工骨を使い、3ヶ月から半年程度かけてインプラントが可能となります。

2. サイナスリフト

人工歯根であるインプラントの挿入スペースを確保するため、顎の骨量を増やす骨増成手術です。 
上顎洞粘膜（シュナイダー膜）を上顎洞底から剥離して拳上し、できあがった空間に人工骨や他部位から採取した骨を移植することで、上顎洞の位置をあげ、インプラント埋入に必要な骨の厚みを作る治療法のことです。

3. スプリットクレスト

インプラントを埋入する際に骨の高さはあるものの、幅が少ない（薄い）場合に行う治療法です。主に上下顎の前歯部が適応となります。 
骨頂にノミのような器具を用いて溝を形成後、楔（くさび）効果によって骨を横に押し広げる治療法です。

インプラント手術後の注意点

 

治療に伴うリスク

インプラント周囲炎の可能性があるため定期的メンテナンスが必要です。

料金表

診断料	30,000円
インプラント本体	250,000円
アバットメント	50,000円
上部構造	120,000円
合計	450,000円

追加料金

口腔の状態によりかかる場合があります。

骨造成術	100,000円
サイナスリフト	200,000円

任意の保証料金

10年保証料	20,000円